目次

開発の裏話

カゴの形を決めるにあたってミサイルや魚の形を勉強させてもらいました。”遠投カゴ釣り”、これに使われるカゴは、まずず空気中を飛行し、そして着水後、海中に沈んで行く・・・ そんな空気と海中という2つの異なる媒体の中を切り進んで行くわけですから、これらの条件の下でいかに流体抵抗を低くできるるかが、形を決める上での大きなポイントになってきます。

一般に流体抵抗といいますと、大きく2つに分けることができます。1つは、空気(気体)中のような非粘性流体抵抗と、もう1つは水、海中のような粘性流体抵抗です。ロケットカゴの飛行は空気中という、非粘性の中での空気流体抵抗を考える必要があります。ここで、120m/sの高速流での空洞実験による抵抗値の測定結果を示してみましょう。

1.先端先細りの円錐/後ろ半円球 : 1
2.先端半円球/後ろ先細りの円錐 : 2.6
3.球                    : 9.3

1.2.3共に同体積とした場合の各々の流体抵抗値です。これらの結果からもわかりますが、空中を飛行するロケット、弾頭、鳥類等は、おおむね先端を尖らせた形状にしているものが多いようです。一方、水中(海中)における、低速時での粘性抵抗が少ない構造は、先が丸く尾が先細りの形状が推奨されます。体全体が大きく、さほど高速性を要求せず、むしろ少しの推進力で効率的に進むのには好都合であるため、クジラや潜水艦などがこの形状になっていると思われます。

一般的なカゴの形状も先が丸く、尾が先細りの形をしていますので、海中を沈下して行くには最小の粘性抵抗となるため、最短時間で目的のタナに到達することができる形状といえます。

一方、高速で進むために推進力(大きく長い尾ヒレやプロペラ)が強化されてくると、先端の球面で受ける抵抗が無視できず、水を切り分けて進むためには先を尖らせ単位面積当たりの推進力(切り込み力)を増大させた方が有利になります。従ってシャチや高速魚と言われるクロマグロなどは、先端部の頭が鋭角に尖っており、尾の方は高速進行による渦巻き抵抗の影響を少なくさせるため流線型(全体として紡錘形)になっているようです。

そんな背景のもとに、超遠投ロケットカゴは飛行時の空気流体抵抗を少なくするように先端を尖らせた弾頭形状にした訳です。